トニー・アルーザは振り返る。
「この写真を撮ったのは1978年のペルー。ロコサーファーのカルロス・ムヒカの車だ。村の近くで砂に埋まって立ち往生していたら子どもたちが助けに来てくれたんだ。当時はフィルムだったから撮影にはかなりこだわっていた。でもこのシーンはただシンプルにいい。のんびり横たわった犬がいい味を醸し出しているよね」
サーフィン界が躍進した1970年代末から’80年代、サーフフォトグラフィー全盛の時代に活躍したトニー。キューバ生まれ、フロリダ育ちのフォトグラファーの視点はあまりにも独特だった。
ザ・サーファーズ・ジャーナル日本版13.2「ARRUZA LIGHT アルーザの光」より。